ヒートシーラーについて
こちらのページでは、お問合せの多いヒートシーラーの選び方についてご案内いたします。
ヒートシール(熱シール)とは…

袋の開け口を溶着シールする機械のことをヒートシーラーや熱シーラー、シーラーといいます。弊社の袋のほとんどは、袋の口を封するのにこのシーラーを用います。
弊社で販売している袋は複合フィルムといって、様々な材質を重ね合わせたフィルムを使用しているものがほとんどです。
袋の内側の材質を熱に弱い材質にしていますので、ヒートシーラーで圧力と熱を加え、溶着して袋の口を留めることができます。(袋の材質については、こちらをご覧ください)
適切なシールを行いますと、袋の中が密封状態になります。反対に、適切にヒートシールできていないと、溶着しきれずに小さな穴が開いている状態になるので、密封ができません。
ご家庭で食品を小分けしてシールするのであれば問題ありません、しかし商品として販売するのであれば、密封されていることは必要不可欠です。
また、シーラーの圧力や熱量、熱をかける時間が適正でないと、シール自体ができないこともあります。
ヒートシーラーを使用する際は、袋の材質・厚みに合わせて適切なものをお選びください。
袋の厚さと対応するシーラーについて
薄い単層フィルムであれば、数μ程度ですので、比較的簡易型のシーラーでも封ができます(例として、通常レジ袋の厚みが0.015~0.02μ程度)
しかし、弊社でよく使用しているクラフトを貼り合わせたアルミ(アルミ蒸着)の袋は、フィルムの厚みが約120~140μ(ミクロン)です。 平袋であれば2層を溶着しなければいけません。ガゼット袋になると、マチ部分は4層になります。
1μは1000分の1mmですので、平袋であれば、厚さ0.2~0.3mm、ガゼット袋であれば、厚さ0.5mm程度に対応できるシーラーをお使いください。
この例は、あくまでも材質がクラフトを貼り合わせたアルミ(アルミ蒸着)袋の場合です。ご使用になられる袋のトータルの厚みでご判断ください。
エージレスやバルブ使用時の適切なシール方法
密封する必要のない物を入れる場合は、最悪袋の口さえ封ができていれば問題ないです。しかし、エージレスを封入したり、アロマキープバルブやボタン型バルブなど逆止弁機能付きの袋を正しく使用するには、袋の中を密閉状態にしなければいけません。
まずは、使用する袋の形状と袋の厚みに対応したシーラーをお選びください。
溶着しきれず小さな空気孔(ピンホールといいます)から外気が侵入してこないようにするためにはシールするときの向きと時間を調節してください。熱をかけたあとは、すぐに動かすのではなく、少し時間を置いて冷ましてから動かすとより定着しやすく、きれいにシールできます。
シールの向きについてはこちらをご参照ください。
背貼りがない平袋・スタンド袋


片側加熱式のシーラーでシール可能です。最も確実に熱シールができる形です。
背貼りがある平袋


背貼り部分の重なりが最大4層になりますので、ピンホールができやすくなります。 片側加熱式のシーラーでシールする場合は、加熱(ヒーター)線を背貼りのない方に向けてください。
ガゼット袋


マチ部分の折り込みが最大4層になり、ピンホールができやすくなります。 粘着性の良い包材を選び、両側加熱式のシーラーを使用してください。
その他形状
熱をあてる部分に折りこみがあったり、多層になっている場合は、両側加熱式のシーラーを使用するのが無難です。
より美しくシールするには冷却工程が大事!
フィルムを溶着するには、溶着部分をシールバーで強い圧力をかけて押さえ込んだ上、加熱⇒ 冷却する必要があります。
加熱時間(温度)は、フィルムによって変わってきますが、冷却時間は加熱時間の3倍程度必要となります。
たとえば、加熱時間が0.5秒の場合、冷却時間はおよそ1.5秒必要ということになります。
加熱時間はツマミで設定しますが、冷却時間は、作業者の判断になります。
シールバーでフィルムを挟み込んで、加熱ランプが点灯・消灯しても、すぐにシールバーを離して、フィルムを解放してしまうと、本来の冷却が行われず、シール面は濁ったり、しわしわになったりします。
綺麗に溶着させるためには、加熱ランプが消えてから、加熱時間の3倍程度を目安に、シールバーをそのまま保持してください。これにより、透明感が高く、シワの無い、しっかりした溶着ができます。
フィルムが溶けた
時間を置きすぎたり、熱が強すぎたり、ヒーター線が細すぎると、溶着ではなく、溶けて切れてしまう「溶断」になってしまう事があります。特にドリップフィルタや水出し珈琲用空袋といった不織布は薄くて熱に弱い分溶けやすいです。
温度調節や、熱をかける時間は、使う袋の材質や、季節によって微妙に変わってきます。その都度調整してご使用ください。